ダートフィッシュは、トップアスリートの現場で動作やゲーム分析用途でご活用いただいている事例が数多くありますが、今回はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)認定校の研究・分析ツールとして、生徒が使いこなしているさいたま市立大宮北高等学校様に取材してきました。
こんにちは。ダートフィッシュ・ジャパンの佐々木です。
今回はSSHの認定を受けている高校に取材してきました。
大塚先生、本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
大宮北高等学校はどのような特徴をもつ学校でしょうか?
さいたま市の市立で理数科1クラス、普通科7クラスで編成されている高校です。
中でも理数科クラスを推進するためにICT教育に特化し、環境が整っているのが特徴です。
さらに当校はSSHの認定を受けており、授業で学んだ基礎を応用して、スポーツサイエンスなど生徒自身の関心に合わせたテーマを決めて研究に取り組んでいます。最終的に実験やデータをまとめた研究成果を発表しています。
SSH…Super Science High School (スーパーサイエンスハイスクール)。高等学校等において、先進的な理数教育を実施するとともに、高大接続の在り方について大学との共同研究や、国際性を育むための取組を推進。創造性、独創性を高める指導方法、教材の開発等の取組を実施。令和2年度指定校は全国で217校。
ICTに特化した環境とは具体的に何でしょうか?
アクティブ・ラーニングの実践を目指して、例えば各クラスルームにプロジェクターを導入していたり、校内どこでも無線wi-fiが接続できたり、特別教室には大型のタッチ式の電子黒板が揃っています。
さらに生徒には、1人1台iPadを貸与しており、これらを活用してよりよい学習環境を築いています。今年は特にリモートによる授業でも積極的に活用しています。
これらのICTの環境については、公立高校では全国でトップクラスではないかと思います。
我々の高校時代では考えられないような環境です!
例えば、集会で各クラスのホームルーム委員が反省など報告する時に見る原稿もiPadだったりします。
リモート授業ではグループワークも行ったりしますが、同じレポートファイルを同時にみんなで編集して、提出するといったことも実現できています。
ダートフィッシュについてはどこで知ったのでしょうか?
10年ほど前、当時いた高校でスポーツサイエンスを行うために、3D解析などができるソフトウェアやツールを調べていて、偶然ダートフィッシュにたどり着きました。
当時は、卓球上級者のドライブスマッシュテクニックを分析していました。タギング機能で撮影した映像からスマッシュが成功したシーンのみを抽出して、アナライザー機能でボールのスピードを計測していました。
現在はiPadにダートフィッシュExpressを、PCにはダートフィッシュ・ソフトウェアを導入して、主に動作分析の用途で活用しています。
ダートフィッシュを活用するメリットを教えてください。
映像から距離、インターバルの時間、角度、速度等が分かるのが良いポイントです。もし従来の方法でやる場合は、映像のコマ数から計算して大変でしたが、ダートフィッシュなら直感・感覚的に表示ができるということを生徒に伝えています。
例えば陸上だと、50m走で5m間隔にカラーコーンを置いて、真ん中から撮影し、コーンの通過タイムを見ていくと、スピード曲線を作ることができます。こういった事例を学んで、生徒各々が自分たちができることは何か考えていきます。
先生から見てダートフィッシュは高校生が使いやすいツールとして適していますか?
使いやすいと思います。感覚的に使えるので生徒はあっという間に使いこなしていきます。分析の導入はアプリ、より詳細に調べてみたい時は、PCという使い分けをしています。
高校生に限らず中学生にもスポーツサイエンスを学んでもらう機会がありまして、その時も活用しています。
中学生ですか!具体的にどういった使い方をされているのですか?
以前教えた時は、まず練習で「椅子から立ち上がって座る」という簡単な動作をiPadで分析しました。
身体のどういった部分が動いているのか知り、角度や動作する時間を計測し、データをまとめるところまで基礎を学び、応用では自分たちが撮影してきたスポーツ・動作の映像(なわとび、バットのスイング、水泳の飛び込み、剣道の練習など)で分析レポートを作成しました。
中学生の頃から、自分で撮影した映像をダートフィッシュで分析して、発表する過程を学んで経験できるのは素晴らしいです。早い時期からそういった経験を積めば、大学入学後に取り組む研究活動などギャップが少なくなりそうですね。
課題研究以外でもダートフィッシュを活用されていますか?
はい。私、陸上部の顧問もやっておりまして部活でも活用しています。
今まで様々なフリーのアプリを使ってきましたが、ダートフィッシュExpressは距離と時間を計測できるのでとても良いです。
400mリレー(100mずつ4人が走る)でポジション毎に選手が走ったタイム分析がすぐできます。
最近、陸上で分析をしたいという声をよくいただくので、導入を検討されている方向けに活用方法を教えてください!
アプリで撮影しなくても撮影済みの映像を取り込むことができるので、生徒のスマートフォンでそれぞれ映像を撮ってもらい、その映像を私のiPadで受け取って次のレースまでに分析しています。
過去に、「第二走者」を分析した時、予選では対戦相手は弱い選手、準決勝ではエースの選手が出ていたことがありました。主観的に見ると、自チームの選手は予選では早く走っていて、準決勝では遅く走っているように見えましたが、客観的にダートフィッシュを使ってデータで見ると、実は準決勝の方が早く走っていたということがあります。生徒が失敗したように感じていても、しっかり予選よりも走れているということを伝えることができています。
ダートフィッシュを使ってみてはじめて分かる発見もあるようですね!
最後に「こんな方に使ってほしい」というイメージがございましたら教えてください。
全国クラスを狙う部活は是非ダートフィッシュを使って客観的なフィードバックをした方がが良いと思います。
使い慣れているカメラ(スマートフォン)で生徒が試行錯誤しながら、撮影や分析ができるのでいいですね。
今後の参考にさせていただきます。
本日はどうもありがとうございました。今後もダートフィッシュ・ジャパンをよろしくお願いします。
【さいたま市立大宮北高等学校について】
全大宮北高等学校は、全国の公立高校としてはトップクラスの充実したICT教育環境を整備し、その環境を活用した授業を展開する、普通科と理数科を併置している共学校。(画像:大宮北高等学校公式サイトhttp://www.ohmiyakita-h.ed.jp/about/area_guide/)
【インタビューイー】
大塚 寿 (おおつか ひさし)
さいたま市立大宮北高等学校
保健体育科教諭
陸上競技部顧問
世界各国で特許を取得した高度な映像処理技術と、誰もが直感的に操作できるインターフェイスを採用した映像分析ソフトウェア映像の撮影から分析、そして共有をダートフィッシュ・ソフトウェア1本で可能にします。
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