空手道選抜大会の概要
「選手をサポートする映像判定」
2018年3月26日~28日にかけて、香川県高松市総合体育館にて全国高等学校空手道選抜大会が開催されました。過去の大会では、ナショナルチームに所属し国際的な大会の出場を目指す選手も出場しており、今回で37回目を迎えた今年は、北海道から沖縄県まで全国から選抜された154校の高校生選手が大会に参加されました。
また、今大会も「その場でビデオ判定を行い結果をジャッジするシステム:ビデオレビュー」が採用され、ダートフィッシュのVRシステムが活用されました。ビデオレビューの際、判定員席では一体何が起こっていたのか。ご覧いただきましょう。
VRって何?
「試合中に掲げられるVRって何?」
ここで取り上げる「VR」は、今話題の「仮想現実(バーチャルリアリティ)」ではありません。空手道界では「ビデオレビュー」、つまり、映像を用いたビデオ判定のことを指します。
【いつVRは行われるのか―】
もし競技中に選手が技を決めても、それが認められなかった場合、従来であればそのまま試合が継続されてしまいます。でもVRシステムの導入により、監督は、撮影した映像を確認し、再度判定を行ってもらうよう申し出ることができます。
ただし、VRの申し出には事前に配布されるカードが必要であり、各監督1選手に対して1枚しか持っておりません。
【判定の結果について―】
VR判定の結果「YES」の場合、「監督の申し出た内容」が認められ得点は入り、さらにカードは手元に戻って再度VRの申請ができます。一方で「NO」だった場合、得点は入らず、カードも没収されてしまい以後申し出ができなくなります。
組手は個人同士の戦いですが、選手をサポートするVRシステムが加わったことは、1種の立派な戦略となっており、特に判定時は大変盛り上がっていました。
ダートフィッシュVR
「判定中、判定員はどんな画面を見ていたのか」
VR判定中に判定員が見ていたもの ― それは、4つのアングルからの映像です。
ダートフィッシュのVRシステムは非常にシンプルで、副審の後方に設置された4台のカメラからの映像をPCに同時に録画します。
VRシステムは、4画面同時に表示できるだけでなく、手元にあるダイヤル形式のコントローラーで瞬時に任意のカメラ映像を表示できるようになっています。これにより、1つのカメラで判定シーンが死角になっていたとしても別のアングルから確認することができ、より信頼性の高い判定を行うことができます。
加えて、コントローラー搭載のジョグダイヤルで、映像を録画したままタイムシフト(映像の巻き戻し)ができ、そこからコマ送りやスロー再生、カメラアングルの変更が可能。これらのシンプルでスピーディーなシステムが、空手道の試合現場で必要な情報を適切に抜粋し判定ができる秘密なのです。
【スタッフの声―】
設置時間は20分。4画面を同時に録画したまま画面を巻き戻すことができるので、選手や観戦者を待たせることなく、素早く正確なジャッジをすることができたと思います。選手の事を考えたスピード・正確性を両立できるシステムです。(当社営業/設営スタッフ:矢上)
競技はスピードが命
「どこにも負けない早さと正確性 ― VRシステムにあり」
本記事のVRシステムは、競技のビデオ判定用途としてはもちろんのこと、その場で複数アングルの映像の振り返りが実現できることから、練習のフィードバックツールとして活用されるケースもございます。
ダートフィッシュ・ジャパンは、チームや組織のニーズに合ったソリューションを見つけるお手伝いをします。
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